社会教育主事とは、都道府県及び市町村の教育委員会の事務局に置かれる専門的職員で、社会教育を行う者に対する専門的・技術的な助言や指導に当たる役割を担います。具体的な役割として、
・地域の学習課題やニーズの把握・分析
・企画立案やその企画の運営を通じた地域における仕組みづくり
・関係者・関係機関との広域的な連絡
・調整
・当該活動に参画する地域の人材の確保・育成
・情報収集・提供、相談・助言等
・学校が社会教育関係団体、地域住民その他の関係者の協力を得て行う教育活動に対する助言
・地域の生涯学習のコーディネーター
などがあります。まさに、地域における持続可能社会形成ESDの主体とも言える専門職です。

そのための講習を本年度は信州大学教育学部が担当しており、長野県と新潟県から27名の方が受講されました。講習は毎日9時から6時まで18日間というかなり厳しいものです。その中の4日間を信州ESDコンソーシアムのコーディネーター4名が担当しました。ESD関連の講義と善光寺界隈、ユネスコエコパークの志賀高原のフィールドワーク、これらをふまえた2日間のESDプログラム作成演習でした。受講生は5グループに分かれてそれぞれが地域のニーズを基盤にした実現可能かつ特色ある魅力的なプランを作成するのに苦労していましたが最後には立派に仕上げて発表し、ESD学習4日間の締めくくりとしました。社会教育主事講習は日本各地の大学で実施されていますが、ESDについて体系的に実施するのは今回が初めてのことと思われ、長野・新潟地方にESDを広める貴重な機会になりました。